
夏休み体験学習企画「家と店舗の模型で街を創る体験学習型ワークショップ」を行いました
8月25日に夏休み特別企画「家と店舗の模型で街を創る体験学習型ワークショップ」を行いました。
こちらは2021年から続く人気企画。
今年で第3回目の開催となりました。
学習テーマは今年も「都市構想をデザインしよう〜暮らしと住まいを考える〜」ということで、様々な角度から建築を楽しく学びます。
そして今回は建築設計・ハウスデザイナーの菊地晴香さん監修の元、武蔵野大学工学部建築デザイン学科の皆さんが講師を務めます。
正に今、専門的に”建築”という学問を極めている大学生が、また先の未来を創っていく学生たちに学びを提供する挑戦でもありました。
普段自分が何気なく住んでいる町や、見ている街並み。
それらはどのようにして成り立っているのか。
どのような人々が関わり、交わり町になっているのか。
このイベントを通して日々の生活の見方が少し変ったり、それによって少し日々の生活が楽しく、豊かになるようなきっかけづくりを目指したプログラムです。
まずは、自己紹介から。
この日一緒のグループで学び合うメンバーたち。
今回は埼玉、東京各地から様々な学年の学生が集まってくれました。
そして、建築学生と普段は社会人として働くスタッフも一緒に自己紹介です。
ネオパレットのイベントでは、基本的にグループワークで作業をする為、どのように互いに接していくのか、共助していくのかというところを思考しながら進めていきます。
自己紹介後は建築学生による講演です。
今回は「暮らしを知ろう。住まいを知ろう。」というテーマで現役建築学生の高江柄雄基先生と久保池佑朱先生に講演を行っていただきました。
今回は建築の基礎となる”意匠設計”から実際に大学生たちが行ったプロジェクトなどの発表もあり、去年とは大きく違った角度からの学びとなりました。
実際に現場で作られる白模型を始め、建築学生がそれぞれのコンセプトを元に設計した模型の説明や実際に市や町と連携して行ったプロジェクト等についてもお話してくださいました。
実際に白模型を作ったり、プロジェクトを遂行している学生達によるリアルな視点や体験談。
参加者ひとり一人が真剣に見入っている様子が印象的でした。
ここにいるのは皆、”学び”に”生きる”「学生」たち。
高江柄先生、久保池先生は自身がこれまで受け取って来た学びと共に、更にこの先の未来を創る学生である参加者たちに向けてメッセージも伝えてくれました。
”夢がある人も、そうでない人も「大切な何か」がきっとある。
夢は描くもの、大切な何かは気づくもの。”
この講演がこれからの人生に於いて、この時間と空間が何か大切なものに気づくきっかけ、夢を描くきっかけとなりますように。
講演後は模型を作る上で必要な準備に取り組みます。
まずはカルテの記入です。
カルテを記入することで、自分がどんな家や店舗を作りたいのか?ということを可視化します。
なんとなくやる、ではなく自分の中に軸を持って取り組む、に変わる瞬間です。
そしていよいよ模型作りに向けての準備を始めます!
今回の模型作りも前回同様、ひとりで作り上げる訳ではありません。
円滑に模型を作るために、スタッフにお願いをして一緒に作り上げていくプロセスについての意識共有です。
家を作るにも、店舗を作るにも、何をするにも、そこには必ずリーダーがいる。
そして今日、ここにいる皆一人ひとりが家や店舗を作る”リーダー”なのだということを意識する。
周りをよく見て、そしてスタッフに上手にお願いをするといったリーダーシップを取りながら、皆と連携しながら動く大切さを学んで欲しいと思いからこのような意識の共有を必ず行います。
こうしていよいよ模型作りです!
まずは作りたい家や店舗のイメージを元に、3種類の屋根の形から選びます。
模型の形が決まったら、カッターと定規を使って型をくり抜く作業です。
皆、それぞれ真剣に切り抜きます。無言!
カッターを使う作業なので、小学生の参加者は大学生スタッフが一つひとつサポートしながら進めていきます。
切り抜いていくうちにどんどん形が見えてきました。
型を切り終わったら次は壁紙選びです。
どんな家や店舗にしたいかを想像しながら各々好きな壁紙を真剣に選定。
模様がついているものや無地のもの、そして芝生を壁紙として使う参加者も!
たくさんの想像力を働かせて少しずつ作り上げていきます。
自分で選んだ壁紙にスプレーをかけて、貼り付けます。
大学生スタッフもヘルプに回ります。参加者にたくさん声掛けをしてくれました。
高校生チームは和気あいあいと各自のペースで丁寧に進めていました。
スタッフの手助けもあり、少しずつ形になっていきます。
ここからどんな家や店舗の模型が出来るのか、楽しみです。
各テーブルでそれぞれの模型が少しずつ出来上がっていきます。
屋根を屋上にしたり、小さな木材が机や椅子になったり階段になったり。
元はただの白いスチレンボードだったものが、皆の創造力によって大変身しました。
講師を務めて下さった久保池先生、高絵柄先生も各テーブルを巡回、都度ヘルプに入ります。
こうしてどんどん時間は過ぎていき、模型の完成も見えてきました!
そしていよいよ街づくりです。
皆で作った模型を道路に沿って並べていきます。
ここでも、どのように並べるかということも参加者ひとり一人が意見を出しながら考えました。
完成時には「おぉ~!」と歓声が上がりました。
アイデアに溢れた様々なお家や飲食店、スポーツショップ等々…
今年もたくさんの家と店舗が並ぶ街の完成です!
街の完成後は作った家や店舗のコンセプトやそこに込めた想いを発表します。
大学生スタッフからもいくつか講評をしていただきました。
こうして自分で作った模型を皆に向けて発表をするということによって作品の魅力の伝え方は勿論、「伝える力」を学ぶこと、
そしてそこで様々な意見をもらったり、拍手が起こったりと、この場にいる皆にとってとても実りある時間となったのではないかと思います。
保護者の方もたくさん見学に来てくださり、賑やかな発表・講評会となりました。
毎回最後にお話ししていること。
今回作った家や店舗は実際のおよそ50分の1。
これらを50倍したものが、皆の住む町。
個性溢れた色々な想いが交差する家や街に、皆も住んでいる。
模型作りを通して、建築だけでなく、人との関わりや自分の在り方も学んでもらえれば幸いです。
武蔵野大学工学部建築デザイン学科の皆さん、素晴らしい講演と未来へ希望を繋げるサポートをありがとうございました!
イベント情報はHPにて随時更新予定です。
イベントや学習会の情報についてはHP内のお知らせをご確認ください。
協力:武蔵野大学工学部建築デザイン学科